奈良時代から親しまれる、梅の花見。
「酒杯に 梅の花受け思ふどち 飲みての後は 散りぬともよし」
これは、万葉集に載っている和歌。
梅での花見とお酒を題材にしていて、
親しい友人と梅を見て飲んだ後は、花は散っても構わない的な意味らしいです。
現代では、お花見といえば桜が一般的ですが、
奈良時代には、梅を見て宴会をする文化があったことが分かりますね。
現代において、花見とは。
ここでふと疑問が生まれました。
「令和の今、梅で宴会付きの花見をする人は今はあまりいないよね?」
もちろん、梅を見に行くという方は今でも大勢いらっしゃいます。
梅の花が持つ魅力は今も消えていないのに、梅で宴会付きの花見をしないのは、
もったいないじゃないかと思ったのです。
梅の花見なら、梅の花の美しさや香りを楽しめるのはもちろんですが、
梅酒を用意すれば、その実の美味しさまで楽しめます。
これはポイントが高い。
“梅の花見”の醍醐味って?
花も団子(お酒)も愛でられるなんて、純度100%。
全身で春の訪れを感じられるなんて、
こんな贅沢なことはないのでは?と、思ってしまいます。
さらに梅の花見のいいところを掘りさげてみましょう。
梅にはたくさんの品種があるので、
気軽に多種多様の花を見れるところも良いところだと思います。
白、ピンク、紅と色とりどりで飽きさせませんから。
枝ぶりも枝が上を向いているものあれば、
枝垂れているものまであり、全体を見たときの印象がちがうのもまた面白い。
もちろん大メジャーのソメイヨシノが幅を利かす桜も見事ですが、
違いを楽しめる梅は、繊細な美しさを感じさせてくれてステキだと思うのです。
お酒にしてもそうです。
梅酒には古今東西数え切れないほど種類があります。
それぞれの蔵が作った、自慢の梅酒の違いを楽しむことだってできるんです。
また、自作の梅酒を梅の下でいただくなんてのもまた風流ですね。
桜にも、花びらやさくらんぼを活かしたお酒はありますが、
比較すると数が少ないのちょっと寂しいところ。
まとめ
うーむ。考えれば考えるほど、
梅の花見で梅酒を楽しむことは、とんでもなく相性のいい組み合わせ。
奈良時代から楽しまれていたという、
文化的なバックボーンも心強く感じます。
もうこれは季節のイベントとして、
しっかり取り入れていいのではないのでしょうか?
ちなみに、今年の梅は私が住む関西では残念ながら終わってしまいました。
ただ、南北に広い日本。
北に向かえば梅の花見を楽しめるチャンスは、もう少しだけありそうです。
〈プロフィール〉
この記事を書いた人:TAMUUU
お酒大好きです。特に週末のお酒はより好きです。
お酒の場も大好きです。
いろんな目線で、梅酒や和リキュールの魅力を伝えられたらと思っております。