滋賀県の珍味といえば、鮒ずし。
雄の鮒を活用した商品「Yoshio Fermented Foods ∼鮒寿し×つやこフロマージュ∼」というものがあるのは皆様ご存知でしょうか?
鮒ずし自体は、1400年の歴史を持つ文化的料理。
「鮒ずし」というと、お腹にオレンジ色の卵がギッシリ詰まったイメージではないでしょうか?
この「Yoshio Fermented Foods ∼鮒寿し×つやこフロマージュ∼」は、
市場価値の低いオスの鮒のお腹になんと”チーズ”をつめて、通常の鮒ずし同様に乳酸発酵させたものだそう。
チーズを入れているので普通の鮒ずしよりも発酵力高く、重しに載せている石が発酵で飛んでいってしまうくらいの力だとか…!
気になるのはその”味”ですが、チーズの味わいが鮒ずし特有の味わいを包み込み、まろやかな風味になっているそう。
白ワインはもちろん、濃いめの梅酒、味のある純米酒でも、どれも合うような気がします。
チーズと梅酒の相性は、濃厚な味わいを梅酒の酸味が切ってくれるため相性抜群と言われています。
しかしチーズと相性がいいとは言え、チーズ鮒ずしと梅酒は合うのか…?
ということで、主役も揃ったところで今回の企画をご説明します。
普通のチーズと合わせるのは他のメディアに任せて、「大人の珍味、チーズ鮒ずしは梅酒に合うのか」に挑戦してみました。
目次
今回合わせる梅酒
今回合わせてみる梅酒たちはこちら。
右から順番に、
- すっきりとした酸味が特徴の「京都梅酒」
- ブランデーを使った「大黒梅酒」
- 1年漬け込んだ「自家製梅酒」
すっきりとした酸味が特徴の「京都梅酒」× チーズ鮒ずし
チーズと梅酒の相性は、濃厚なチーズをさっぱりとした梅酒が洗い流してくれる。
そんな情報を元にこの組み合わせを考えましたが、さて、気になる相性は…。
コクのあるチーズの酸味と酸味のある梅酒の組み合わせで、より酸味が増している!
ペアリングの基本としては、似た様な味わいで合わせるというのは確かに正解のはずなのですが、
この場合の「チーズの酸味×梅酒の酸味」、ではなく「チーズ鮒ずし×梅酒の酸味」なので、
醗酵した魚の味わいとは合いませんでした…。
結果:酸味がうまく噛み合わなかったので、合わない。
ブランデーを使った「大黒梅酒」× チーズ鮒ずし
続いて、味的に負けない濃いめ梅酒である、黒糖とブランデーで仕込んだ「大黒梅酒」。
その味わいは、黒糖の柔らかく丸い甘みにブランデーの大人っぽさが加わります。
気になるペアリングのお味は…。
お!黒糖の優しい甘みがチーズ鮒ずしの酸味を包み込んでくれる…!
コクのある酸味と黒糖の甘み、後を引くブランデーは大人の夜のデザート。
結果:黒糖の甘みが酸味を上品に包み込んでくれるので、大人なデザートな味に。
1年漬け込んだ「自家製梅酒」× チーズ鮒ずし
酒蔵さんが作った梅酒ではなく、誰でもできる自家製の梅酒ならばどうなるのか。
梅の香りはもちろん、シンプルな作りなので、原液であれば味も負けないのではないか。
早速確認してみましょう。
バランスがいい!
今までの中で、一番バランスがいい印象です。
鮒ずし特有の香りと梅酒の香り、どちらも存在していてお互いに反発したりどちらかが飛び超えているということもなく、支え合っている様な味わいです。
皆さんのご自宅で手に入れられる梅酒との相性がいいのも、良いニュース。
結果:バランスが最高。一番合う。
さて3つ試してみて、なんとなくその味わいがわかってきたところで、その他にも合う梅酒があるか気になったので追加で試してみました!
味とアルコール度数で勝負「月ヶ瀬の梅原酒」× チーズ鮒ずし
味の濃厚さと、原酒なので20度と高アルコールの月ヶ瀬の梅酒。
この辺はワインにも通ずるところがあるかもしれません。
この組み合わせ、合う予感がします。
なんと!高アルコールとチーズの香りが混ざり合って、鮒ずし特有の香りも少しマイルドになっています。
これは鮒ずしが苦手な方でもペアリングできるかも…!
日本酒ベースの「萩乃露 和の果のしずくうめ酒」× チーズ鮒ずし
鮒ずしと日本酒の相性は言うまでもなくバツグン。
ならば、日本酒ベースの梅酒であれば合うのではないか…?
そう思ったら試してみる価値あり!その味わいは…。
うんうん、、合う!
すっきりした梅酒なので鮒ずしの味に負けてしまわないか心配していたものの、日本酒の旨味がチーズの旨味とバランスを保っている感じです。
最初にお伝えしましたが、鮒ずしは滋賀県の珍味で、こちらの梅酒も実は滋賀県の酒蔵の商品。
意図せずとも、地元のお酒と地元のフードの組み合わせがいかにマッチするかということを思い知りました…。
まとめ
いかがだったでしょうか?
クセのあるもののペアリングは難しいけど面白い!新しい発見と納得があります。
ぜひ、自分だけのお気に入りの組み合わせを楽しんでみてください。