酒蔵スタッフさんへ直撃インタービュー!
6月は梅の季節。
先日、この梅の季節に、梅の香りがあちこちで漂う
和歌山県の酒蔵、平和酒造で酒造りを行うスタッフさんに
直接インタビューを行うことができました!
今回、インタビューに応じてくださったのは、若い女性の杜氏。
彼女が思うお酒作りや梅の想いをいろいろ聞いてみました。
まずは、酒蔵で働こうと思ったきっかけ。
女性で若くしてというところが気になるところ。この質問に対して、彼女はこう答えてくれました。
「関東の大学で農学部に所属しカビの研究をしていましたが、
山形出身の友人の地元で地酒に触れ、
その素晴らしさに魅入られ平和酒造へ入社することを決めました」
かれこれ、5年以上勤めて、
関東から和歌山への就職が決まった時、周りからはとても驚かれたと
照れくさそうに話してくれました。
そんな彼女に和歌山のいいところはなんですか?と聞くと、
「人の良さももちろんあります。」
と第一声。
「6月に入ると、周囲に香る、梅の実の桃のような香りを嗅ぐと、
「あーこの季節がきたな」と思うことも幸せの一つです。」
と続けて答えてくれました。
和歌山に住んでいない私の想像ですが、
秋に香る金木犀の香りのような感覚なのかなと思いながら聞いていました。
お酒で「和歌山」を伝えるコトができる
続いては、和歌山で梅酒を造ることの最大のメリットはなんですか?
という質問に対して。
「家で作る梅酒との違いでもありますが、
これ以上にないくらい素材の良さを最大限に引き出せることです。」
と真っ直ぐに答えてくれました。
朝採れたての梅が届き、それを使うことができる。
新鮮な果実の状態でお酒にできることは和歌山だからできること。
普通に聞いていたら当たり前のことのように感じて聞き流してしまいそうですが、
その産地が誇る農産物や、その産地に古くから残る原料が
そのまま県の代表農産物として残り続けている和歌山県の
ローカル力をとても感じる一言です。
また、いろいろな梅酒やリキュールの製造がある中で、
原料の鮮度はそのお酒の品質に直結する。
海が近い地域は魚の鮮度が高いのも同じで、
梅や果実も生鮮食品なのだということにハッとします。
“鶴梅シリーズ”に込めた想い
最後に、梅酒で人気の「鶴梅シリーズ」についてはこう答えてくださいました。
「梅だけでなく、柚子やみかんなど、鶴梅のシリーズは、
和歌山のくだもののおいしさを
日本、世界各地へ伝えていくというのがコンセプトなんです。」
まさに、ローカルからグローバルへを提案する、
何にも変え難い、筋の通ったコンセプトに感じました。
まとめ
地元で作られるものを地元の作り手や売り手が伝えていくこと。
本当に重要な価値を伝えていくこと。
情報社会の今、流行のものだったり、紛いものなど
多くのモノとコトが溢れる中で、
きちんと地元のコトを伝えていくということは、
形が変わったとしても「伝えるコト」としてとても重要なことなのだと、
酒蔵さんの言葉を通して改めて気がつかされました。
皆さんの地元でも、守り続けられたローカルの魅力が眠っているかもしれません。
これを機会に探してみるのも良いのではないでしょうか。
この記事を書いた人:tkd
酒屋でお酒に日々ふれるアラサー女子。お酒の魅力や奥深さを日々感じています。目指すネタは「梅酒の概念を変えるもの」。知ってたことも知らなかったことのように感じていただけたらと思います!